2019.12.06(金)
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神社コラム・131◆和譲の教え
出雲大社福井分院の神社コラムにようこそ。
古くから出雲大社に伝わります教えの中に、「和譲(わじょう)」の教えというものがあります。
出雲大社の御祭神であります大国主大神(ダイコク様)は、遠いむかし、私たちの祖先とともに国土を平定されました。
農耕、漁業、殖産、医療など、さまざまな分野で道を開かれ、この日本の基礎を築かれたのです。
そしてご自身が作り上げられた国を、自分のものとするのではなく、遍くこの国を統べる天照大御神(あまてらすおおみかみ)という神様へお譲りになられ、ご自身は隠棲なされました。
この故事に由来するのが、「和やかに譲る(なごやかにゆずる)」、すなわち「和譲」の教えです。
ふだんの生活の中でも、自分の主張や権利を押し通そうとするあまり争いになってしまうことがままあります。
お互いに相手のことを思いやり、相手に対して譲る気持ちがあれば、双方の利益は調和しお互いに幸せになることができる、という教えです。
結婚生活のうえでも仕事のうえでも考えされられるところがありますね。
ついつい忘れがちですが、この「和譲」のこころを持って日々を過ごしていきたいものです。