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出雲だより
Column
神社コラム・053◆出雲大社のお不動さん
8.22.2016

出雲大社福井分院の神殿正面には、不動明王がおまつりされています。

「神社なのに、なんでお寺のお不動さんが?」と
疑問をもたれる方もおられますが、
日本はもともと神仏習合の国。
神さまも仏さまも区別なく、偉大な存在として尊んできました。

ここ、出雲大社福井分院でも
昔からお不動さんを拝んできた歴史があります。

お不動さんこと「不動明王(ふどうみょうおう)」は、
仏教において至高の仏である大日如来が、
怒りの姿で人々の悪い心(悟りを妨げる心)を打ち砕き
悟りへ導くために、姿を変えたものと伝えられます。

動かない心、ゆるぎなく仏道を求める心を持つために
「動かない」明王、すなわち「不動」明王と呼ばれます。

その教えの通りに姿はおそろしげで、
怒りの表情、口の端から飛び出した牙、逆立った髪、片肌脱ぎの衣装、
するどい剣と罪人を縛るための網、背後の火焔などが特徴的です。

また右目は上、左目は下を向いている像がありますが、
これは天地眼(てんちがん)といい、
この世のすべてを見渡していることを表しています。

かように恐ろしいお不動さんですが、すべては人々が
正しい道を進むのを助けるため。
いつも笑顔のダイコクさまと見た目は正反対ですが、
どちらも私たちの幸せを願ってくださっているのです。

◆神社コラム◆
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