2018.09.15(土)
巫女草子
巫女草子 其の弐拾肆「おかげさま」
巫女草子(みこぞうし)へようこそのお参りです。初夏の頃は雨が降らず、水不足が心配されており神社で雨乞いの神事をしたというニュースを、おなじく神前奉仕をする身として興味深く観ていた時期もありました。しかし、そのようなニュースもいつのことだったか、と忘れてしまうくらいにここ最近雨がよく降ります。台風、豪雨、望んでいた恵みの雨も人間の手に負えないくらいになると、災害になってしまいます。昔からそのような力はすべて神様の力で畏怖すべきものだったのではないでしょうか。おかげさまという言葉は、漢字でお蔭様と書きますが、語源をたどれば「陰」とは目に見えない力、神様やご先祖様の力を示しています。頑丈な建物に暮らし電気、水道、ガスのそろった生活があたりまえになると水や太陽や火のありがたさも忘れるものですが、神前で手を合わせ、今身の回りにある環境に「おかげさまで…。」と感謝することを忘れないようにしなければと思いました。